何かこれといった前触れがないにもかかわらず、呼吸が速くなってなおかつ深くなる症状が現れる病気のことを「過換気症候群」と呼びます。
もしかしたら「過呼吸」という言葉の方がなじみ深いかも知れません。
一般的には小学生や中学生くらいの女の子がよくなるイメージがありますが、大人になって発症する人もいますし男性が発症するケースだってあります。

体の中ではどんなことが起っている?

呼吸はいつもしているし、多少早くなったり深くなったりするだけで身体はおかしくなるのかと思われるかも知れません。
たしかに多少早くなる程度ならばいいものの、過換気になってしまうとたくさんの二酸化炭素が体の外に排出されてしまいます。
二酸化炭素というと、地球温暖化の原因といわれ悪者のイメージがすっかり定着してしまいましたが人間が健康な生活を送るためには体内に一定量なくては困る気体です。
過換気は酸素を吸い込みすぎてしまうからと言うよりも、二酸化炭素をたくさん排出してしまうから苦しさを感じます。

症状は呼吸が速くなるだけではない

二酸化炭素がたくさん排出され苦しむ程度ならばまだしも、それ以外の症状が現れるのも過換気の特徴です。
血中の二酸化炭素濃度が下がり、酸素濃度が上がることによってしびれやけいれん、意識がもうろうとするといった症状が現れます。
もしかしたらご経験があるかも知れませんが、思いっきり深呼吸をして限界まで吸い込もうとすると立ちくらみを起こすことがあります。
原理はこれと同じで、体内の酸素濃度が高まりすぎると私たちの身体にはあまりよくないのです。

ほかの病気との関連性も考えながら適切な治療を行おう

過換気症候群は何か一つの原因によって現れると言うよりも、いろいろな原因が複合的に絡み合って起りうる病気です。
精神的なストレスによる不安神経症や、パニック障害などによって引き起こされることも十分に考えられます。
一度なってしまうと大変苦しい思いをしますし、症状を呈する頻度も比較的多いためほかの病気との関連性を考えながら適切な治療を行っていく必要があります。
心療内科などの病院を受診しましょう。